一血卍傑用 神話、宗教、神と悪魔、日本神話、神道の話
いよいよ明日サービス開始、予定。もう一回くらい延長があっても、始まったと思ったらムゲンノームゲンノーになっても自分は驚いてあげませんです。
ちょっと前にゲームに直接関係する事はほぼ書いたので、この記事では[知らなくてもプレイには影響しない無駄な話]をしていきます。
政治と宗教ネタは危ない
政剣マニフェスティアが出た時にも書きましたが、ブログで宗教や政治ネタを取り扱うのは危ない。
政治に関しては言わずもがな、宗教は信仰(妄信)する事自体が是とされ、大抵の宗教は19世紀くらいまでは疑う事、研究すること自体が禁忌とされた歴史があり、その頃の感覚を今も引きずっている熱心な教徒の方々が今も存在する。
何も考えずに崇めよ、称えよ、信じよ、批判するやつは許さないでござる!と。
というか、ぶっちゃけ利権が絡むから危ない。それを無視して頑張った結果、権力者に怒られたという話は多分ガリレオさんが一番有名ですが、現代を生きる我々もガリレオさんにならないように気を付けなくてはならない訳です。
といっても、宗教の場合は特定の団体を悪く言わない限りはほぼ大丈夫ですが。
神話とは宗教とは何か
一般的な意味
神話は神様が登場する(稀に登場しない)話。
神話学(学術)的には①自然や社会の現象、文化文明には超自然的な存在が関与したとする物語で②神聖なもの、不可侵なものとして扱われたことがあり③一般的な生活の規範となる(説教臭い)内容のもの。
その神話に出て来る神を信仰する(させる)のが宗教で、キリスト教やイスラム教といった一神教が広まった地域では、その土地に昔から伝わる民族神話が宗教から切り離されたり(=改宗させられたり)、伝承を禁じられたりもした。
元々の宗教と現在の宗教
数万年前、人類がまだ旧人と原生人類の間だった頃に、死について考え出したことが宗教誕生のきっかけと言われていますが、それが四大文明と呼ばれるものと結びついた頃には、全く別の不純なシロモノに変化してしまった。
つまり貧富の差、権力が生じると共に、何かを信仰するものから信仰させて権力者が得をする為のツール(=商売道具)となり、何かを深く考えたり、人間を含めた全ての根源に純粋に迫ろうとする行為は哲学という分野に引き継がれた。
どうなっているのか?⇔どう生きるべきか、行動すべきか(倫理的に他)
前者と向き合うのは難しく可能なのは一部の高知能な人間に限られる。対して、後者は誰でも簡単に話が作れるし、ろくに根拠もいらないし、馬鹿を騙す道具として便利だし、つまり金になる。
元々一つだったものが、文明の発達と共に真理追及ガチ勢(哲学)⇔商人(宗教)に分かれ、金銭を操作できる存在の方が権力を持つ事になり、現在まで各地の文化として根強く残っているということです。
神話はどちらに近いのか
神話は文明が始まってから作られたもので、元祖宗教ではなく宗教(仮)=商売道具に性質が近い。信じたり学ぶ事に意味はなく、信じさせたり学ばせる事にこそ意味がある。強いて言えば、面白いか否かという宗教にはない基準で考える事も可能。
布教する側にとっての宗教
権力を持つ側が支配したい層の思想を都合良くコントロールする為の脚本、プログラム。神&信仰という商品を効率良く売る為のセールストークに該当するもの。
「王とは~な存在である。教祖とは~な存在である。故に崇めなくてはならない」といった『なぜ偉いのか?』の理由付けの他に、「~と考えると、~をすると~になる。故に~しようとするな!」といった脅しの類も含まれる。
色々な創造神話
神話には現代科学で語られるビッグバン理論、インフレーション理論等の宇宙創成の話が提唱される前の『この世の成り立ち』を妄想した話も出て来る。
人間や宇宙の起源の説明、いわゆる天地創造の物語を『創造神話』といい、それはその神話がどんな神話なのか?どういった背景で生まれたのか?と密接に関係し、大体はどの神話のものも内容がダイナミックで面白い。
たとえば日本神話では、イザナキ(男神)の左目からアマテラスが、右目からツクヨミが、鼻からスサノヲが生まれるのですが、これだけでも意味不明で素敵。
一応彼らの母親はイザナミになっているのですが、母親とは一体何なのか(哲学)、返事がないただの古事記のようd・・。
よくある創造神話のパターン
世界は
- 卵から生まれた⇒宇宙卵型
- 一組の男女が(夫妻が)作った⇒世界両親型
- 神が無から創った⇒一神教型、旧約聖書型
- 巨人の死体からできた⇒世界巨人型
- 元々海しかなく、海の底から生まれた⇒潜水型
科学と宗教
科学には生活水準の向上、宗教は権力を持つ側の効率の良い吸い取り、という一応の目的があるものの、根源的な部分は同一で「この世の中の仕組みの解明、どう考えれば良いのか?」からスタートしている。
哲学や神学、天文学、数学や物理学、生物学、あとは脳科学やら心理学やら、どの学問も最終的な目的は同じ⇒「何がどうなっているのか」
これがよく分からないと科学が正義で他は嘘、みたいな考え方になるのですが、厳密に言えばたとえば科学では一切の因果関係を証明できず、実験の結果と占いやジンクスとの明確な線引きはできない。可能性大=間違いないと脳が解釈するだけ。
一線で活動する専門家が色々とかぶれている事があるのはそのせいで・・あまり上手くは説明できないですが、水と油みたいな関係ではないです。
例:アルベルト・アインシュタイン「私は神がどんな原理に基づき世界を創造したのか、その時に選択の余地があったか否かを知りたい、その他の事は小さなことだ」等
つまらない事実より『刺激的な作り話』が流行る
STAP細胞はありまs・・今月のNewton(2016年8月号)が宇宙の大規模構造、その形成の謎に迫る!とかいう内容で、久々に買って読んだのですが、こういったものはあまり売れない、流行らない。
なぜなら、生活には直接関係しそうにないし、ただ単に解き明かしただけで人間的ではないので。自分は興味があるので結構面白いのですが、これが一般的には面白くない内容なのは分かる。
人間本位の話の方が売れやすい
人間の多くは自己中なので、地動説よりも天動説、もっと言えば「私がいるから地球が存在して、宇宙も存在する」みたいな話の方が流行りやすい。
神話では大抵の神は人間臭く、そして神は常に人間の存在を意識する。宗教も人間なしでは成立しない。
街中で立ち話をする2人のおばちゃん、何の話をするかといえばそれは95%くらいの確率で人間の話(悪口)。科学は人間以外のものも取り扱うので、それ故に受け入れが狭い。神話も宗教も人間の話しかしないので、それ故に受け入れが広い。
歴史ミステリーというジャンル
神話や宗教と深く関係する事が多い歴史ミステリーというジャンルは、内容によっては爆発的に流行る事があり、それが興味の入り口となるケースは多いはず。
日本で翻訳本が出た中で一番売れたのはハリーポッターシリーズですが、その次と次の次くらいに売れたのがダヴィンチコード(2003)と神々の指紋(1996)で、双方とも歴史ミステリー。
歴史の闇に葬られて来た真実!隠蔽されて来た不都合な過去!そこから浮かび上がる意外な人物!真の黒幕とは!?とか、それらが事実かどうかはさておき、
その内容が面白ければ流行る。(すぐ上の画像はゴムゴムさんの漫画に出て来る『空白の100年』なる歴史ミステリー風なお話)
オカルト臭が強過ぎる神々の指紋は人を選びますが、聖書(キリスト教)の暗部をネタにしたダヴィンチコードは、かなり本当っぽくて面白いのでおすすめ。
※本はともかく映画は見ておいて損はないと思います。ちなみに、シリーズ4作目のインフェルノが今年の10月に映画化されます。
自分がこの手のジャンルで最初に面白いと感じたのは週刊少年ジャンプで連載された影武者徳川家康(徳川家康は実は暗殺され、影武者と入れ替わっていたという設定の話、ドラマ化もされました)、何度も読み返した記憶が・・。
単なるオカルトの類(MMRとかX-ファイル)は肌に合わなかったものの、そこに歴史が絡むとついハマる事がありました。
神話と宗教の闇
この二つは詳しい事を調べようとするとスピリチュアルとかニューエイジャーとか、かなりの確率でそういった方々の活動、メッセージ(有り体に言えば『妄想』)に出会うので、常識的な解釈がどういったものかを理解するのは困難。
「科学的に、常識的に、学問的に神話や宗教を考察する」という言葉自体が矛盾しているかのように、目に見える事実と向き合おうとする分野とは相性が悪過ぎる。
そもそも神話や宗教は[何もかもを、人間本位な無根拠なもので盛り、神秘的で崇高なものにしようとする行為]な訳で、それを飾り気のない現実というフィルターを通して見ようとするのが間違いなのかもですが・・。
神とは悪魔とは
現代風に言えば[良いもの]と[悪いもの]の擬人化。
人間的な存在が説教したりひどい目に遭う話なら、知能の低い人間が相手でも騙しやすい、洗脳しやすい、そして話が広がりやすいという理由で創られる。
神や悪魔の公式設定と非公式設定
大きな権力を持つ集団が創作したもの(認めたもの)が基本的には公式設定となり、それ以外は非公式になる(公式設定と矛盾するものは削除されたりもする)。
非公式で流行ったものが公式として認められるケースもある。
変なものが公式として語られるケースもある
Wikiではほぼないですが、ピクシブ百科事典やニコニコ大百科等で根拠がない設定が勝手に追加され、それが公式設定かのように一般層に広がる事がある。
創作を行う人がこれに引っ掛かかってしまうと少々滑稽な状況になるのですが、残念なことにそれは結構見かける。
概念がキャラになり、キャラは過激になる
詳しくは専用のページを用意して書こうと思っていますが、一血卍傑で敵キャラの親玉になっているベリアルは、元々はヘブライ語の「邪悪」「無価値」[無益]等の意味で、公式(旧約聖書)ではキャラとしては登場していなかった。
それが非公式の設定で闇の陣営の親玉になり、公式(新約聖書)でも悪魔キャラとして採用されることになった。
一度キャラ化すると、あとは過激な設定がどんどん採用される事になり、よくあるものだと堕天使設定になったり、女体化したりと不謹慎極まりない。
という流れはゲームのキャラでもよくあるので、イメージしやすいと思います。
擬人化は儲かる
いつの世も権力を持つ側には信仰心はなく都合(儲け)で話の内容を決め、消費側はその内容に踊らされる。神の製作者>神>消費者。
架空のキャラをでっち上げる商売は儲かる、これは歴史が証明して来たこと。
日本神話とは
一般的には3巻ある古事記の上巻と中巻の一部、30巻ある日本書紀の1~3巻の一部、あとは各地の風土記の内容の一部が日本神話だと言われる。
古事記も日本書紀も大和朝廷(天皇家)の正当性を国民に納得させる為に作られた(編纂された)もので、よくある民間伝承の神話とは違い正当な歴史として、国家プロジェクトとして創られたのがポイント。
日本人としては少々恥ずかしい話ではありますが、日本書紀の内容は正史であって、戦時中は実際の歴史として小学校で教えた時期もあった(昭和14年~20年)。
※日本神話の具体的な内容、神ごとの話は別の記事に書く予定。この記事では日本神話全体の話をします。
神道 八百万の神 ハラキリとカミカゼ
森羅万象が神、なんでもかんでも神な、日本の宗教である『神道(しんとう)』
八百万の神とは神道における神で、日本神話に出て来る神を含め、少しでも神秘的なあらゆる存在が、人間も含め(現人神)、神神神神神、片っ端から神な世界観。
これはごく一部ですが、重要なのは神は人の身にも宿る(もしくは神は人の姿で地上に現れることもある)=現人神という考え方で、主に天皇という存在の権威付けとして用いられたのですが、この考え方の飛躍が悲劇を生むことになる。
ハラキリとカミカゼ
少々言葉を選んで書きますが、いくら何かを熱心に信じていたとしても、普通人間には出来る事とできない事があり、日本人の常軌を逸したそれは、確実に神道(仏教は他の国にもあるので)の影響を受けている。
行う側が云々というより、そういったものが文化として、あるいは一時的にであれ作戦として、肯定されてしまう土壌には異様さを感じる。
神道と国家神道は違う。が、
(画像は九十九姫より。政策によって最高神となった天照大神)
明治維新後に政府主導により、神道を法令で管理して、国民宗教化しようとしたものが、現在ではあまり評判が良くない[国家神道]になるのですが、それはもはや神道と呼べる内容ではない。
国家神道の誕生の背景は黒船来航後に「やばい、このままじゃどう考えても兵力が足りね」と政府が気付いた事で、その対処を急いでいるうちに内容が徐々にエスカレートし、最終的には第二次世界大戦の
- 天皇万歳!(唯一神は現人神の天皇様という一神教的思想の刷り込み)
- 国家主義、国粋主義(国こそ最高、最優先な考え方)
に繋がり、万歳突撃やらカミカゼ等の原因となった(と言われる)訳ですが・・
神を扱い慣れていなかった故の悲劇
神道は設定が曖昧故に捻じ曲げやすい(後付け設定しやすい)から国策として利用された。
というか、元々国策として誕生したのに、それがあまり有効利用されていなかったから、時代に見合うようにカスタマイズされて、再利用され、それが暴発した。
これは何が神で何が神ではないのか、神を扱うのはどの集団なのか、どこまでを神の範囲とするのかがはっきり決まっていれば起きなかった。つまり、不慣れな人間が、前例がない方法で扱ったので、加減が分からなかった。
神を公共物にして誰にでも扱える存在にしていたからこそ、非常時に慣れない人間達がそれを扱った際に、誰一人が自分自身の責任であるとは考えず、その権限も、神への責任の押し付け具合も、肥大化しまくってしまった。
日本は神の国☆
大戦中の悲劇は神道そのものには原因がない、扱う人間の不慣れと、状況と、運が悪かったという話にしたいですが、元々あった因子が長い時を経て、最悪の形で表に出たと考えた方が良さそうな気がしています。
神道の神髄 ~和の精神~
神道を悪者にして終わらせるのもどうかと思ったので・・
お も て な し ☆ 神道とは本当に素晴らしいものです。
さて、独神とは何か
独神(ひとりがみ)という概念は一応日本神話にあるのですが、それは一血卍傑に出て来る独神(どくしん)とは全く意味が違う。
ということは、独神とは完全にオリジナルな要素なのか?というと・・
実は一血卍傑の独神に相当する絶対的な、唯一な、八百万の神を束ねても不自然ではない存在が日本の歴史には・・あっ!提督も社長もして来た、オヤカタも王子も団長も総理もして来た。そして今度は・・
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