日本神話 天地開闢~三貴神(アマテラス、ツクヨミ、スサノヲ)誕生まで
この記事は日本神話における、一血卍傑『神代八傑』の神4人のうちの3人『アマテラス、ツクヨミ、スサノヲ』誕生までの話を簡単にまとめたものです。
第一部の第二章、第三章を開始する前に軽く目を通しておくとストーリーが頭に入りやすいかもです(神話から引っ張って来ている設定が結構多い)。
日本神話とは? 古事記と日本書紀
日本神話と呼ばれるのは3巻ある古事記の上巻中巻の一部、30巻ある日本書紀の1~3巻の一部、そして各地の風土記の内容の一部になります。
- 620年 聖徳太子、蘇我馬子が天皇記と国記を編纂
- 645年 大化の改新でそれが両方燃える
- ???年 天武天皇「日本書紀を作れ!古事記も作れオラァ!」
- 712年 古事記完成、編纂:太安万侶
- 720年 日本書紀完成 編纂:舎人親王
天地開闢 日本誕生 八百万の神増え始め
最初に天地が分かれ、次に神がワラワラと生まれた。
まずは独神(ペアではない神)が7体生まれ、その後ペアの神が8体(4ペア)生まれ、その次に生まれたペアの神がイザナギ(男神)とイザナミ(女神)。
この頃はまだ日本は出来ておらず、土地の元は水に浮かぶ油のようなものでクラゲのように漂っていた。
天の神々はイザナミとイザナギに「この漂ってる国の元を固めろ」と命じて、天の沼矛(アメノヌボコ)を渡す。
2人は天の浮橋(アマノウキハシ)に立り、天の沼矛を海に突き刺してかき回す。
(画像はWikiより)
矛を引き上げるとオノゴロ島という島が出来ていて、2人はそこに降り、天御柱(アメノミハシラ)」を立て、八尋殿(広いやかた)を作った。そして、
イザナギ(男神)「お前の身体はどうなっているのか?」
イザナミ(女神)「段々出来上がって来たが、足りない部分がある」
イザナギ(男神)「こっちは余った部分がある。だから、この余った部分を足りない部分に刺して塞ぎ、国を産もうと思うのだが、どうだろうか?」
イザナミ(女神)「そうしましょう」
こうして2人は次々と国土を生み、国を生み終えた後は神を生む(石、岩、門、家屋、風、木、海等の神々)ことになりました。
イザナギとイザナミは兄弟説
原文が[次伊邪那岐神、次妹伊邪那美神]と、これだけ見ると2人は兄弟。
しかし、日本書紀の他の内容から夫婦と兄妹が同一視されているのではないか、とも言われており、ペアが夫婦か兄弟のどちらかは謎と言われている。
兄弟だからといって何がどうなる訳ではないですし、神話ならよくある話ですが・・
イザナミ死亡 イザナキ黄泉の国へ
イザナミは火の神であるホノカグツチ神を産もうとした際、陰部に大火傷を負って倒れる。そして、苦しむイザナミの嘔吐物や排泄物からも次々と神が生まれた。
- gero から カニヤマヒコ、カニヤマヒメ誕生
- dappun から ハニヤスヒコとハニヤスヒメ誕生
- nyou から ミヅハノメとワクムスビ誕生
火傷はひどくついにイザナミは死亡し黄泉の国へ行ってしまう。それを嘆くイザナギの涙からも神(ナキサワメ)が生まれた。
子供だろうと許さん!
イザナミの死に怒ったイザナギはホノカグツチの首を十拳剣(トツカノツルギ)ではねると、飛び散った血から8体、体からも8体、やはり神が生まれた。
※火之迦具土神(ホノカグツチ)はカグツチ。
初登場時オレオレ詐欺風なカグツチさんがホノカグツチ
※血が固まって出来た神には卍傑の序盤の主人公臭い建御雷之男神(タケミカヅチ)や経津主神(フツヌシ)の祖が含まれる。
※十拳剣は天之尾羽張(アメノオハバリ)とも呼ばれる。
(画像は九十九姫より)
イザナミをあきらめきれないイザナギは黄泉の国へ向かい、御殿を出て門まで迎えに来ていたイザナミと出会う。
イザナギ「二人で始めた国造りはまだ終わっていない、一緒に帰ろう」
イザナミ「私は黄泉の国の食べ物を食べたのでもう帰れない。でも、せっかく来てくれたのだし黄泉の王に相談してみる。その間、絶対に私を見ないように!」
こうしてイザナミは御殿の奥へ引き上げるが、中々帰って来ないのでイザナギは我慢ができなくなり、つい中に入ってイザナミを見てしまう。
イザナミの身体には蛆がたかり8体の雷神が憑りついており、その変わり果てた姿を見て、イザナギは逃げ出した。
イザナミ「よくも恥をかかせてくれたわね!」
すぐにイザナミはヨモツシコメ(黄泉の国の醜女)に後を追わせ、更に雷神に1500の軍を従わせて追わせ、最後は自分自身もイザナギの後を追った。
イザナギは黄泉と現世の境目の黄泉比良坂まで逃げ、そこを千引の石で塞ぎ、2人はその石を挟んで向かい合う。
イザナミ「あなたがこんな事をするなら、あなたの国の人間を1日1000人絞め殺す」
イザナギ「お前がそうするなら、私は1日1500の産屋を立てる」
こうして毎日1000人が死に1500人が生まれるようになった。
きたない、こわい
あまり下品な話はしたくないのですが、原文の内容が汚くて怖いので、自分のせいではないのですよ。そしてこれは日本神話に限った話ではなく、どこの神話も内容は滅茶苦茶、ネジがいくつかぶっ飛んでいるのです。
イザナギの目と鼻から三貴神誕生
ひどい目に遭ったZE・・
黄泉の国から戻るとイザナギはイザナミを追ったことを後悔していた。
イザナギ「よくあんな穢れた場所にいったものだ。身を清める禊をせねば」
※禊(みそぎ):身体を川、滝、海等で洗い清めること
そして筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原で禊をしようと服を脱ぎ始めたら投げ捨てた杖、帯、嚢、衣、袴、冠、腕輪などから次々と神が生まれた。
※筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原:現在の九州の宮崎県宮崎市の阿波岐原町だと言われている
イザナギ「水面は流れが速い、底の方は流れが遅い」
ならばと中間に潜って禊を始めたところ、身体の穢れからも神が生まれた。その後、水の底や水面でも身体を洗うものの、やはり神が生まれた。
更に左目を洗うと天照大神(アマテラス)が、右目を洗うと月読命(ツクヨミ)が、鼻を洗うと建速須佐之男命(スサノヲ)が生まれた。
この時イザナギは非常に喜び
イザナギ「私は次々子供を産んだが、この三柱の神は貴い子だ」
イザナギ「ではアマテラスは高天原を、ツクヨミは夜の食国を、スサノヲは海原を統治せよ」
※高天原:天上にある神の住む場所、夜の食国は何なのか謎。なおこれは古事記の話で日本書紀だとツクヨミには滄海原を、スサノヲには天下を統治するように命じています。一血卍傑のスサノヲは公式の説明的に古事記の設定になります。
三貴神はイザナギの命令通りそれぞれの領域を治めていたが、スサノヲだけは命令通り動かず、ヒゲが胸に届く程になっても泣き喚いているばかりだった。
仕事サボって泣くぞゴルァ!
スサノヲがあまりに激しく泣くので緑の山は枯れ、川や海の水は干上がり、邪神が騒ぎ始め、悪霊が湧き出した。
イザナギ「なぜお前は仕事をせずに泣いてばかりいるのか」
スサノヲ「亡き母(イザナミ)のいる根の国へ行きたいんだよ」
イザナギ「だったら出ていけ!」
こうしてイザナギはスサノヲを追放した。
いみふめいの古事記
穢れを落とす禊によって出来の良い神が出来るのであれば、母親(イザナミ)は全く必要ないかった(無駄に苦しんだ)のではないか。とか、イザナミとは全く関係ないはずのスサノヲが母親を恋しがるのは一体どういうことなのか、とか。
「私の母は、私が父から生まれる前に、私とは無関係に死にました。え~んえ~ん、母親が恋しいよぉー」 ・・!?!?
続きを書くかは未定
予定通りの延長とかするから暇潰しに記事を作成したのであって、続きを書くかは未定。需要がありそうなら、神代八傑全員分くらいは書きたいですが・・。
最悪でも有名な天岩戸の話やヤマトタケルの伝説は書く予定です(この記事に追記するか別で記事を用意するかは未定)。
続きを書きました。
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